#トライトライ教材「水俣病は遺伝」誤記で謝罪:風化と差別の根深さ
大手教育企業トライグループが運営するオンライン教材「Try IT」において、水俣病を「遺伝する」と誤って表記していた問題が発覚しました。この教材は2015年から公開され、YouTubeでも配信され、延べ7万回以上再生された後、2025年5月に非公開化されました。これを受け、2025年6月25日、トライグループの幹部が熊本県水俣市を訪れ、高岡利治市長、水俣病被害者・支援者連絡会、「水俣・差別偏見を考える会」に対し謝罪を行いました。被害者団体からは、水俣病が「進行形」の課題であり、被害者の苦しみが続く現状を踏まえた新たな教材作成が要望され、トライ側は検討を約束しました。トライグループは再発防止策として、社内勉強会や全社員対象のオンライン研修を実施し、7月には語り部を招いた勉強会も予定していると説明しました。この誤表記は、水俣病に対する誤解や偏見を助長する可能性があり、患者からは「差別された幼い頃に戻された思い」という声が上がっており、水俣病の風化と差別偏見の根深さを改めて浮き彫りにしました。
話題の理由
大手教育企業が重要な歴史的公害病について基本的な事実を誤って伝えたため、社会的な関心を集めました。特に、「遺伝する」という誤った表現は、過去に水俣病患者が経験した差別や偏見を想起させ、その感情的な重みが強いからです。長期間にわたり多数の学習者へ誤情報が拡散された影響の大きさも、注目される理由です。この問題は、歴史的公害に対する認識の風化と、正確な情報伝達の重要性を改めて問いかけるものとなっています。